昨日、中学2年から住んでいた家が売れてしまいました。
いまの家に引っ越してから11年。
実はずっとそのままにしていたのです。
楽しい家族との想い出。
人生で一番愛した人との想い出。
友人との想い出。
愛犬達や24年生きた愛猫との想い出。
喧嘩したり笑ったり、悩んだり…
そして一番悲しい…父との別れ。
沢山の想い出がつまっていて、いまの家に引っ越すときに、身の回りの物しか持って来なかったから…制服も、通信簿も、彼の写真も、何もかもを置いて来ました。
売ることを決めたとき…そこに人生の想い出を置いてきたので、業者さんに任せて、全てを片付けてもらいました。
大切な時間は、形ではないと思ったからです。
とっても居心地の良い家でしたが…
突然の父との別れに起こったことが、二度とあの家を訪れない理由になってしまいました。
今度の持ち主は、息子さんがお母様のために初めてローンを組むと言う、とても親思いの方です。
形ある想い出は、もう何も無くなってしまいましたが…私のハートには鮮明に蘇ります。
暖かな日差しのなか、泡だらけになって愛犬を洗う父や、お弁当を作る匂い。
いい加減な恋愛や、一生忘れられない彼の車の音。
たくさんの愛が、私のハートを満たしてくれます。
想い出は、時間の中に留まっても、いつでも瞬間に、私の中に蘇ります。
いつしか、自分で買ったものしかない部屋を見回して、大人になったことを痛感します。
家族との時間は当たり前になって、暖かな愛に感謝を忘れてしまうこともあるけど、
生きてきた時間は永遠に私の魂に刻み込まれます。
想い出の象徴である「家」がなくなっても、私の中に時間は存在するのです。
わたしの帰るところ…それはハート。
ハートは宇宙より広く、過去と未来と今があるのですね。
人生に感謝したいと思います。
そして、これからも沢山の時間をハートに満たして行きたいですね。
いつかまた…振り返ったときに、それが愛だったと言えるような時間を。