“ 黒”のようで、黒じゃない。
“赤”が何度も何度も重なって、深みをましたような色。
光の当たり方で、“黒”か“赤”になる。
そんな不思議な色が、ディープマジェンタ。
黒い服を着たいときは
何かに抵抗したいのかもしれない
何かをうやむやにしておきたいのかもしれない
何かを熟成させたいのかもしれない
20代前半の女の子が着たがるのは、
大人の世界に身をおきたくて
ちょっと背伸びがしたくて、シャープに演じたいから？
真っ黒に装う30代は
何かをあきらめ、言葉では現わせない
純粋な気持ちを育んでいるから？
闇の中に溶け込むようでいて
クッキリとその輪郭をあらわす“黒”服は
紛れているようで、とても際立つ。
それがディープマジェンタなら
内側に
愛を秘めて
怒りを秘めて
強さを秘めて
言葉なく伝えているのだろう。
闇の中に居ると、目も前のものだけしか見えない。
周りに何があるのかわからない
恐怖と恐れと防衛
その中で信じられるのは唯一
自分の感覚だけ。
昔、聞いたことがる。
どんなに晴れやかなドレスを生み出すデザイナーであっても
着る服は“黒”のみ。
それは、内側にあるARTを暖めて
苦しみながら生み出しているからだって。
本当はディープマジェンタが着たかったのかな？
テキスタイルでは表現できない色だから。
内側にあるあなたのARTを
愛の言葉では、仕草で、行動で
表現するときは、まちがいなく
そこにRedの愛がある。
